【新シリーズ】打楽器アンサンブルを知る その1

2017年11月5日(日)には、私が所属しています相愛大学打楽器専攻がお送り致します、第30回相愛大学打楽器専攻生によるPercussion Ensemble Concertが開催されます。

来て下さる人にもより打楽器の世界を知ってもらい、知らない人にも新しい世界を知ってもらういい機会なので、今回の演奏会で取り上げるプログラムを紹介したいと思います!



まずは、こちらをご覧ください。


スティーヴ・ライヒ作曲のDrummingという作品です。

スティーヴ・ライヒという人は「ミニマル・ミュージック」というジャンルを作った代表的人物。
この「ミニマル・ミュージック」というのは「最低限のフレーズを反復し、音楽を創る」というもので、1960年以降の音楽に大きな影響を与えました。
あの久石譲もその影響を受けているとされています(Wikipediaより)。

特にライヒの「ミニマル・ミュージック」で特徴的なことは「フェイズ」というものです。
次にこちらをご覧ください。


この動画は「ピアノフェイズ」というもので2台のピアノを使います。
動画でも示されているように1台のピアノはフレーズをキープし続け、もう1台のピアノは少しづつ1つの音符分ずれていき、最終的に元に戻るというものです。

フレーズの頭がすこしずつずれていき、その音程が移行していくことによって生まれる響きが「フェイズ」の特徴ともいえるかもしれません。




今回演奏会でもとりあげる「ドラミング」でも同じ手法を使っています。
まず2人の奏者から始まり、一定のフレーズが定まったらフェイズをかけていきます。
そして一つ分ずれた状態で取っておいて、3人目の奏者が2人から生まれる響きをピックアップしていくのです。

最終的には4人になり、フェイズを経て同じものに帰ってきます。


Part2ではマリンバと声楽によるものになり、フェイズと音のピックアップを繰り返すという内容になっています。
とても実験的で打楽器的ですが、色彩がオーロラのように変わっていく様は本当に美しい音楽だと思います。


最後に、こちらもご覧ください。
この「18人の音楽家のための音楽」はドラミングより後にライヒによって書かれた作品で、作風は少し違います。

曲は11のコードのサイクルを基本としており、それぞれのコードには短い曲がそれぞれ割り当てられ、曲の終わりには元のサイクルへと戻っていく。(Wikipediaより)

「ミニマル・ミュージック」の代表作ともいえるこの音楽はとても鮮やかな変化が一時間に渡り繰り返されます。
ぜひ私も一度生で聴いてみたいですね。



今回取り上げました曲は11月5日に相愛大学南港ホールにて行われます、第30回相愛大学打楽器専攻生によるPercussion Ensemble Concertにて演奏いたします。

入場無料となっていますので、ぜひぜひお越しください!

以下、ブログの記事に詳細があります。
http://onngakuduke-perc.blogspot.jp/2017/09/30percussion-ensembleconcert.html

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